セミナービジネスを展開するにあたって、リードナーチャリングはたいへん重要な要素として考えられています。
リードナーチャリングを実施すれば、セミナー集客は効率化され、コンバージョン率も高くなるでしょう。
本記事では、セミナービジネスにおけるリードナーチャリングについて詳しく解説します。
目次
リード ナーチャリングとは?
リードナーチャリングとは、直訳すると「見込み顧客の育成」という意味になります。
もう少し噛み砕いて言えば、見込み顧客をコンバージョンへ結びつけるというマーケティング活動です。
セミナーに参加するか否か微妙な位置にいる顧客を確保するうえで、たいへん有力な手法として知られています。リードナーチャリングでは、獲得した顧客情報を元にして、クリティカルにアプローチします。
たとえば、
- メルマガ
- ステップメール
- テレアポ
- オウンドメディアによる情報発信
などの戦略が使われます。
そして見込み顧客の購買意欲を刺激して、コンバージョンさせるのが、リードナーチャリングというわけです。
リードナーチャリングは、
- 従来の営業活動よりも「売り込む」というスキームが少なく、顧客心理を害さない
- 競合他社のセミナーへ流れづらくなる
- 情報過多により比較検討する機会が増えた現状に適している
- 休眠顧客のセミナー参加意欲を誘発する
といった理由で、近年になって重要視されるようになりました。
リードナーチャリングがコンバージョンを高めるのは、「タッチポイント」があるからです。
タッチポイントとは、見込み顧客が自社製品やサービスに触れる瞬間のこと。今回の場合は、セミナー情報がタッチ対象となります。
幾度となくタッチポイントを提供することで、見込み顧客は「育成」されていくわけです。
ただしタッチポイントは、多ければよいというほど単純なものではありません。タッチポイントが多すぎると、「売り込まれているという実感を持たれる」、「セミナー自体の信頼性が薄れる」といった問題が生じます。
タッチポイントは、リードナーチャリング全体を通して6~8箇所程度にとどめるのがセオリーです。
ナーチャリングでコンバージョン率があがる仕組み
リードナーチャリングを実施する前と後では、コンバージョン率はまるで違います。
リードナーチャリングを実施すれば、
- 見込み客のセミナー参加意欲を常に刺激し続けられる
- 競合他社との比較において、自社セミナーが選択肢としてあり続ける
- 休眠顧客が再びセミナー参加意欲を取り戻す
- リード情報がアポイントメントで活かされ、参加されやすくなる
- セグメントに応じた適切なアプローチが仕掛けられるようになる
といった変化が起こります。
ゆえにリードナーチャリングを実施したのち、コンバージョン率は高くなるというわけです。
MAを活用したナーチャリングの方法を紹介
リードナーチャリングでは、「MA(マーケティングオートメーション)」が効果を発揮します。
MAとは、端的に言えば顧客ごとの良好な関係性の構築とコンバージョン向上を目的としたマーケティング活動用ツールです。MAを利用すれば、あらゆるマーケティング活動が自動化されます。
具体的には、以下のようなものが自動化され、より効果的な手法を選択できるようになるわけです。
- 顧客リストの作成
- それに応じたセグメンテーション
- 優先すべき見込み顧客の選別
- 宣伝活動の補助
- メールマーケティングの運用
- マーケティング活動による結果の解析
MAがあるとないとでは、得られる情報の精度や、見えてくる戦略はまったく違います。リードナーチャリングを実施するならば、MAは必須と言っても過言ではないでしょう。
MAを、リードナーチャリングにおいて最大限活かすには、以下のような部分がポイントとなります。
より適切なアプローチを創出する
MAが持つ最大の利点は、いうまでもなく適切なアプローチが創出できる、ということです。MAで得られたリード情報を元にすれば、MAがない状況と比較して、きわめて合理的なアプローチが取れるようになります。
たとえば、
- 何の媒体を持ってしてリードナーチャリングを仕掛けるか
- 営業部門に対してどのような情報を提供するか
- セミナーの価格帯や場所、アテンドするべき講師は誰にするか
というようなことが、属人的な視点ではなく、ロジカルに判断できるようになります。
MAを用いて、具体的な改善点を見出す
MAがあれば、リードナーチャリングにおけるあらゆる改善点が可視化されます。
たとえば「LTVが低い」、「オウンドメディアのUU数が少ない」、「顧客セグメントが偏っている」というような問題は、高い精度で把握できるわけです。
となれば、それらを改善する必要があると気づけます。
リードナーチャリングは、時として重大な欠陥を抱えたまま進行します。その場合、本来は獲得できるはずだったコンバージョンを、いささか容易に取りこぼすことでしょう。
しかしMAがあれば、そういったことも高い確率で防げます。
コストとリソースの削減
リードナーチャリングに限らず、マーケティング活動には膨大なコストとリソースが必要です。
しかしMAがあれば、多くの工程は自動化されます。
たとえば、
- 回収した顧客情報を自動的に所定のセグメントへ振り分ける
- 各セグメントに対して適切なDMを、適切なタイミングで送付する
- マーケティング成果の解析を加速し、一元的に共有する
といったことが可能になります。
あくまでも一例であり、他にもさまざまな工程が自動化されます。結果としてマーケティング部門にかかる負担は軽減され、他業務へコストやリソースを割くバッファが生じるでしょう。
まとめ
セミナービジネスにおいては、リードナーチャリングはかなり相性のよい手法です。
そのうえでMAが活用できているなら、セミナービジネスの集客は万全な体制であると言えるでしょう。
ただしMAで得られる情報をどう活かすか、という課題は常に存在します。
PDCAを回しつつ、より適切なリードナーチャリングを実現させましょう。
MA導入