セミナーの司会進行は、さまざまな準備が必要です。
司会の事前準備ができていなければ、セミナー全体がお粗末な印象になってしまうからです。こうなってしまうと、セミナー自体の説得力に疑問符がついて回ります。
本記事では、司会進行で役立つテンプレートや、事前準備について解説します。
目次
まずは、セミナー司会の台本テンプレートを用意する
司会進行にもっとも必要なのは、「司会の台本」です。
セミナーやシンポジウム、あるいはファシリテーションにおいては、かならず司会の台本を用意しなければいけません。
まずは、セミナー司会における、もっとも基本的な台本テンプレートを紹介します。そのままコピーして、適度に調整すれば、そのまま台本として使用することが可能です。
客入れ・アナウンス
本日は、【セミナー名】へのご来場、まことにありがとうございます。
ご来場のみなさまに、ご案内申し上げます。
まもなくセミナー開始となりますので、ご来場のみなさまはご着席ください。
なお、たいへん恐縮ではございますが、セミナー中の撮影や録音はご遠慮いただいております。
セミナー中はお持ちの携帯電話の電源をお切りいただく、またはマナーモードの設定をお願い申し上げます。
お手洗いは、会場を出て右手にございます。
セミナーの開始は、○時を予定しております。
開始まで、今しばらくお待ちくださいませ。<
はじめのあいさつ
本日は【セミナー名】へのご来場、まことにありがとうございます。
司会の【司会者名】と申します。
本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
はじめに、本日のスケジュールをご説明いただいます。
<ここで本日のスケジュールを紹介>
本日は、【テーマ】につきまして、みなさまのさらなるご活躍につなが機会になるよう、お祈り申し上げます。
それでは、最初のプログラムへ参りましょう。
まずは、【セミナー名】主催者であります、【主催者名所属/主催者名】より、みなさまにご挨拶させていただきます。
<セミナー主催者によるあいさつ>
講師の紹介
本日は、【テーマ名】についてお話しいただく【講師名】さまのご紹介をさせていただきます。
<講師の来歴、及び現状の活動を説明する>
【講師名】さまには、本日【テーマ名】としてお話しいただきます。
みなさま、どうぞ拍手でお出迎えください。
それでは、【講師名】さま、どうぞよろしくお願いいたします。
クロージングのあいさつ
以上を持ちまして、【セミナー名】を終了させていただきます。
本日はお忙しい中【セミナー名】にお越しいただき、ありがとうございました。
また、【講師名】さまにはたいへん貴重なお話をいただき、まことにありがとうございました。
私どもは、○○や△△に関するセミナーを随時開催しております。本日は受付でパンフレットをご用意しておりますので、ご興味ある方はぜひご一読くださいませ。
本日はお越しいただき、まことにありがとうございました。
台本だけではない!セミナーの司会進行をする前に準備すること
上記が、セミナーの司会進行において、もっとも基本的なテンプレートです。
ただし、上記のテンプレートをおさえておくだけで、セミナーが上手に進行するわけではありません。テンプレートを用意しつつも、司会者は以下のような準備について知っておく必要があります。
事前準備をきちんとやっていれば、たとえ司会が初めての体験だったとしても、上手に進行できます。
シミュレーションをする
もっとも重要なのは、本番をシミュレーションすること。
セミナー本番では、想像していなかったアクシデントが起こるものです。できるだけシミュレーションをしておいて、事前にアクシデントが起こらないように、もしくは起きてもすぐに対応できるように準備しておきましょう。
できればスタッフ全員で、リハーサルを行いましょう。実際に本番と同じ動きをしてみなければ、気づけない”ヌケ””モレ”は必ず出てきます。
セミナースケジュールの中にリハーサルは必ず入れてもらいましょう。
台本をしっかり読み込んでおく
台本をしっかり読み込んでおくことも重要です。
司会進行役は、常に台本を確認することが可能です。しかし台本ばかりに頼っていると、やはり案内やトークがたどたどしくなったりします。
また、トラブルがあったときのアドリブも効きづらくなります。
台本をしっかり読み込んでおけば、かなりスマートにアナウンスできます。
台本がなくても進行できるくらい読み込んでおけば、過度な緊張を抑えることができますし、その時その瞬間での判断力に余裕が生まれ、良い結果に繋がります。
参加者を巻き込んでいく
また、司会の立場からも、「参加者を巻き込んでいく意識」を大切にしましょう。
セミナーで重要なのは、いかに参加者を前のめりな姿勢へ変えられるか、という部分です。
たとえば、参加者が理解できていない単語などがあれば、代理で質問するなどが考えられます。こうすることで参加者を置いてけぼりにせず、しっかりとセミナーへアテンドできます。
セミナーのトンマナに合わせる
セミナーには、ある程度雰囲気やトンマナが、固有のものとして存在します。
たとえば株式投資のセミナーであれば、ある程度”おごそか”な空気が流れるでしょう。一方で動画編集のセミナーであれば、ややゆるい空気になるはずです。
だとすると、司会の進め方やテンションも、多少変化してきます。
しかし、セミナーと司会者の間で温度差があると、どうしても違和感が生まれ、セミナーの世界観がチグハグになり、信頼度に関わってきます。
司会者は、セミナーの雰囲気やトンマナに合わせた喋り方を心がけましょう。
万全の体制で参加者を迎える
セミナーの司会進行は、とても重要な仕事です。
そのために事前準備を徹底しましょう。リハーサルを行い、さまざまなトラブルを想定して対応策を用意し、セミナーを成功させましょう。