アファメーションに効果はあるの?
アファメーションは意味ないって聞いたことがあるけど?
どんなふうに取り組めば良いの?
という疑問にお答えします。アファメーションは間違った方法で実践すると、自分が『望んでいない方』を引き寄せてしまう危険性があります。よく理解してから行っていきましょう。
目次
アファメーションとは?
アファメーションは、成りたい自分=『ゴールを達成している自分』を言葉の力によって先取りして経験し、セルフイメージを上げていくものです。
簡潔に説明すると、「肯定的な自己暗示」や「肯定的な自己宣言」と言われています。
また、Affirmationを直訳すると、「肯定」、「確認」、「断言」という意味を持っています。
アファメーションでセルフイメージを上げる
セルフイメージとは
そもそも私たちのセルフイメージ(自分像)、もっと言うとあなたが今暮らしている現実という世界は、これまでの経験と聞いてきた言葉で作り上げられています。
- わたしは人見知りだ
- わたしはいつもだいたい65点くらいだ
- わたしは春先になると風邪をひく
- わたしは木曜日に残業しがちだ
- わたしはいつもダメな男とばかり付き合ってしまう
この自己暗示が自分の性格や成果レベルを設定しています。
私たちは言葉や経験によって、「自分はこれくらいだ」と良くも悪くも自分にちょうどいいコンフォートゾーンをつくり、そこから出ることを無意識に拒否しているのです。
セルフイメージを変えるのは難しい
例えば1日限定でプロの美容師さん、プロのメイクさん、プロのスタイリストさんに普段とは見違えるくらい素敵にしてもらうとします。とても嬉しく、楽しく、興奮する出来事です。
しかし、翌日になるとどうでしょう。同じように綺麗にして出掛ける人よりも、普段通りの自分に戻って家を出る人の方が多いのではないでしょうか。
これは「自分らしさ」の設定と違うレベルの事に違和感や抵抗感を持つ人が多いからです。
自分がいつも行き着く限界点は、「自分らしさ」という根拠のないただの思い込みで設定されています。人はセルフイメージ以上の成果を出すことができないのです。
アファメーションはこれらの思い込みを、言葉の強制力を使って、理想とする自分像へアップデートしていくツールです。
アファメーションは行動するためのツール
理想とする人物像になった自分を想像し満足感を得るだけでは、本当のアファメーションとは言えません。アファメーションは、あくまでも”行動するための”ツールです。
なぜアファメーションが行動に繋がるのか
理想とする自分像に「すでに成っている」感覚を五感で感じると、最高のアファメーションと言えます。そして最高のアファメーションから現実に戻ってきた時に感じるのが”理想と現実”のギャップです。
ここで落胆しているようでは、まだセルフイメージは上がっていません。
アファメーションでセルフイメージを上昇できていれば、”現実の方”に違和感を持つようになります。現状へ違和感を持つから、理想の自分側に近づく行動・振る舞いが自然と、躊躇なくできるようになるのです。
ですからアファメーションは毎日継続して行うことが重要です。そして、自分の変化状況に合わせてアファメーションの内容も少しずつアップデートしていきましょう。
アファメーションの作成方法
アファメーションにはルールがあります。ルール通りに作成しましょう。
主語は自分にする
まず、アファメーションの冒頭は「私は〜」から始めます。より自分ごととして潜在意識に認識させるためです。もし、自分のことを普段「私」以外で呼んでいるなら、普段使っている方で作成します。
また、会社やチームで成果を出したい場合は、主語を会社名やチーム名にしても良いです。
ただし、主語部分を他人にしてはいけません。アファメーションは他人を変えるものではありません。自分が変化するから、相手も変化するのです。
肯定的な言葉を使うこと
「肯定的な言葉」と言われてもピンとこない方もいるかもしれません。私たちが日常使う言葉には「肯定的な言葉」と「否定的な言葉」がありますが、これを認識して使っている方がそもそも少ないからです。下記の例をご覧いただくとわかりやすいでしょう。
否定的な言葉
・私は大勢の前でも緊張しないでプレゼンができている
・私はパートナーと喧嘩をしなくなっている
・私は残業せずに定時で帰れるようになっている
一見、前向きな言葉に感じますが、「緊張」「喧嘩」「残業」という単語はネガティブな印象が強い”否定的な言葉”に分類されます。
ではこれを”肯定的な言葉”に変換すると、どのような表現になるのでしょうか。
肯定的な言葉
・私は大勢の前でもリラックスしてプレゼンができている
・私はパートナーと信頼しあいお互いを大切にしている
・私は集中して仕事ができているので時間通りに帰宅できる
さらにこれをアファメーションの例文にすると
・私は大勢の前でもリラックスして素晴らしいプレゼンができている、そんな自分が誇らしく嬉しい
・私はパートナーと信頼し合いお互いを大切にすることに喜びを感じられている
・私は集中して仕事ができている、そのおかげで家族と楽しい時間を過ごし、自分のためにも時間を使えてとても充実している
というふうになります。
潜在意識はポジティブもネガティブも判断することができません(そもそもそのような概念がありません)。そのため、否定語の”緊張” ”喧嘩” ”残業”という「成りたくない方」の言葉も忠実に引き寄せて現実化させます。
子どもに「こぼさないでね!」と言うと、お約束のようにジュースをこぼすのもこの原理で、「こぼす+しないで」の”こぼす”方を現実化させます。(ちなみにこの場合は「両手でまっすぐに持ってね」と言うのが効果的です。)
アファメーションは、「◯◯しない」とか、「◯◯にならない」という表現ではなく、すでに理想が叶ってどうなっているのかを肯定的な言葉で作成しましょう。
現在進行形の言葉を使うこと
アファメーションでよく間違えがえられがちなのは、「◯◯になりたい」という願望形式で作成してしまうことです。
例えば、「私はお金持ちになりたい」と作成してしまった場合、お金持ちになりたいという言葉の裏側には「私はお金持ちじゃないから」というセルフイメージがあります。同じように「私は愛されたい」という願望には「私は愛されていないから」という現状への自己認識=ネガティブな思い込みがあります。
厄介なのは、「◯◯になりたい」と強く願えば願うほど「なぜなら私は◯◯ではないから」という相反する意識も同様に強まり、◯◯でない状況を引き寄せて現実化してしまいます。
これは、強くブレーキ(私はお金持ちになれるわけがない!)を踏みながらアクセル(だからお金持ちになりたい!)を全開にしている状態です。これでは車が壊れてしまいますが、心も同様です。
間違ったアファメーションは良い結果をもたらすどころか、自分の無力感や劣等感を大きくしてしまう危険性があります。ですから、アファメーションは現在進行形で作成することが重要です。
『すでに理想が叶っている状態を想像してその目線からの言葉で作成する』と覚えておきましょう。
自分にしっくりくる言葉を使う
アファメーションは自分自身へのポジティブな自己暗示なので、自分自身がピンときて、臨場感を得られる方が効果が高まります。理想とする自分・ゴール側にいる自分が味わっている感情や景色をよりイメージできる表現で作成しましょう。
「アファメーション例文」で検索して出てきた文章を、自分がしっくりくる表現にアレンジすると良いです。例えば「るんるん」や「わくわく」などを使ってみても良いでしょう。
シンプルな内容にする
理想とするゴールは、主に仕事に関することを設定する人が多いですが、お金や恋愛、自分の容姿に関することまでもアファメーションは効果的です。
しかし、これらの異なるテーマを一文に含んではいけません。アファメーションは欲張らず、シンプルな内容にしましょう。理由は、よりゴールのイメージに集中できるようにするためです。
仕事・恋愛・お金のアファメーションは、それぞれのテーマごとに別々で作成しましょう。
さっそく今日からアファメーションしてみよう
アファメーションとは、成りたい自分、願望を達成している自分の状態・感情を疑似体験して、現状の自分のコンフォートゾーンを上昇させることです。「現実に振り回される」という言葉がありますが、現実とは、これまで聞いてきた(言われてきた)言葉や今現在に自分が放っている言葉によって作り出されている”思い込み”です。
その思い込みに振り回されるのではなく、自分自身が成りたいと思う理想の自分へセルフイメージを引き上げ、近づいていきましょう。朝起きてすぐと、夜寝る寸前の、脳がリラックス(ぼんやり)している状態の時に行うのがベストです。