セミナー講師というのは、とても難しいポジションです。
参加者の心を突き動かすような話術が披露できるようになるまでは、相当な努力が必要でしょう。
しかし初心者でも、おさえるべきコツをおさえておけば、セミナー講師としてある程度の活躍はできます。
とはいえ、「何に気をつければいいか分からない」という人も多いでしょう。
本記事では、初心者セミナー講師向けに、優先しておさえておきたいコツを解説します。
登壇する前に、ぜひ参考としてください。
目次
初心者セミナー講師が、まずおさえるべき6つのコツとは?
セミナー講師として活動する人がおさえるべきコツは、以下のとおりです。
意識的に実践するようにしましょう。
大きな声・明るい声で話す
ものすごく基本的なことですが、大きくて明るい声で話すようにしましょう。
というと、「当たり前のことを言うな」と思う人もいるかも知れません。しかし、「声が小さい・暗い」セミナー講師は、意外と多くいるものです。
特に初心者は、緊張や不慣れから、声を小さく・暗くしがち。
よって意識的に、「大きく明るい声」で話すことを意識しなければいけません。
わかりやすい言葉を使う
また、「わかりやすい言葉を使う」というコツも、絶対におさえておきましょう。
なぜならわかりやすい言葉を使って喋らないと、話が理解できなくなるからです。
参加者を話が理解できていない状態にしてしまうと、本当に伝えたいことは伝わらなくなりますし、参加者の集中力が続かなくなってしまいます。
たとえば、「ロジンに触る動作でボークを取られ、二段モーション禁止ルールに抵触した」というような説明を受けたとしましょう。
たいていの人は、これが野球の話であるとは分からないはずです。その後も上記の調子で話を続けられたら、まず間違いなく聞くことをやめるでしょう。
セミナーにおいて、「聞くことを辞められる」のは、決してあってはならないことです。
こういったことが起こらないように、「わかりやすい言葉を使う」という点を意識しましょう。
背筋はピンと張る
セミナー講師にとっては、姿勢も重要なポイントです。
なぜなら姿勢ひとつで、セミナー参加者へ与える印象や説得力は大きく変わるからです。
熟練のセミナー講師は、さまざまな姿勢を活用しますが、初心者のうちはとにかく「背筋をピンと張る」ようにしましょう。
背筋をピンと張るだけで印象は大きく上がるし、面白いことに言葉にも説得力が生まれます。
少なくとも「猫背」よりかは、格好よく見えるはず。言葉だけではなく、背筋をピンと張った、凛々しい姿勢にもこだわってみましょう。
”バケ”を取る
また、「あー」・「えー」・「まあ」といった、”バケ”を取るのも重要です。
なぜならバケが多いと、参加者は「バケに意識をむけてしまうから」です。バケばかり意識されていては、本当に伝えたいことをしっかりと伝えられなくなってしまいます。
特に「連続して同じバケが出てくる」というのは、最悪なケースです。
人間は、「頻繁に聞こえてくる同じ音を、特段集中して聴き取る」という習性を持っています。
つまり、「本当にどうでもいいことばかりを意識させてしまう」ということですね。
いきなり”バケ”を完璧に取り払うのは難しい(必要なバケもある)でしょうが、せめて上記のようなケースは避けるようにしましょう。
また、普段から少しでも”バケ”を減らせるように、練習することも重要です。
断言する
「断言する」というのも、初心者セミナーにとっては有効なコツです。
なぜならものごとを「断言する」だけで、かなり強い説得力を演出できるからです。
断言することと、さらに大きな明るい声が組み合わされば、参加者から見れば相当頼もしく見えるでしょう。
逆に言うと、断言しない言い方(〜かと思います)ばかり繰り返していると、かなり頼りなく聞こえてしまいます。
そもそも「断言できない情報ばかり提供していても、意味がない」という問題もあります。
できるだけ、ものごとは「断言する」というコツを意識しましょう。
これは初心者にとっても、かなり実践しやすいコツです。
事前準備をしっかりと
初心者であるうちは、事前準備がより大きな意味を持ちます。
なぜなら初心者は、アドリブでセミナーを回す能力が、まだ身についていないからです。
熟練のセミナー講師であれば、アドリブで上手く乗り切るということも可能でしょう。
それどころか、アドリブでこそ本領を発揮するタイプの人もいます。
しかし、初心者にとってアドリブで場面展開するというのは、やや酷な話です。
よってアドリブはアテにせず、「事前の準備を徹底的に練る」というのが重要になります。
セミナー初心者講師でも使える、ワンランク上のテクニック
上記が、初心者セミナー講師にとって優先しておさえるべきコツです。
あわせて、余裕があれば以下のようなテクニックもおさえておくとよいでしょう。
声量を調節する
また、状況に応じて声量を調節するというのも、たいへん有効なテクニックです。
声量を調整することで、参加者はより話を理解してくれるようになります。
具体的な使い方としては、
- 話のテーマが切り替わるときに、大きな声を出す(切り替えを意識させる)
- 大切なことを言うときに、声は小さくする(聴覚に意識を集中させられる)
- 自社にとってネガティブな要因を話すときに、大きな声を出す(まるでネガティブではないかのように印象付けられる)etc...
といったものがあります。
他にも声量を変えることに基づくテクニックはさまざま存在しますが、まずはこのあたりから習得していきましょう。
参加者を巻き込む
また、「参加者を巻き込む」というのも、簡単ながら強力なテクニックです。
具体的な手法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 皆さんはどう思いますか? などと、全体に問いかける
- そこの参加者さんはどう感じますか? などと、個人に問いかける
- 簡単なワークやセッションをやってもらう
というように参加者にも、議論や話の展開に参加してもらうことで、より強い興味を引くことが可能です。
多少、聞き方や参加者のテンションを思いやる必要はありますが、うまく活用すれば、セミナーは熱を帯びるでしょう。
6つのコツを実践してセミナーを成功させよう
初心者にとって、セミナー講師として人前へ立つのは、とても勇気が必要なことです。
そのうえでさらに「参加者へ響く話をする」というのは、なかなか難しいミッションだと言えるでしょう。
ぜひ本記事で紹介しているコツを、優先しておさえてセミナーに臨んでください。