プレスリリースを初めて書く方、なんとなく前任者の残したテンプレート通りに「ただ書いている」という方へ
プレスリリースの書き方と注意点について解説します。
本記事で正しい、そして効果的なプレスリリースの作成方法を習得しましょう。
目次
プレスリリースの書き方【セミナー・イベント向け】
プレスリリースとは
プレスリリースとは、企業や団体がメディア宛(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌など)に、自社の新しい活動や新商品・サービスを「報道してくれませんか?」とお願いする文書のことです。
プレスリリースがメディアの目にとまり興味を持ってもらえれば、テレビや新聞で取り上げてもらうことができます。
広告よりも大きい影響力が期待できる
「とても楽しいイベントです!」「とても役に立つセミナーをやります!」と、自社発信で広告宣伝するよりも、第三者機関であるメディアを通して情報発信された方が、見込み客に対してより高い信頼感や興味を与えることができます。
商売的な印象よりもニュース的な感覚が先行するので、好意的に受け止められる効果もあります。しかも、報道された際の費用はかかりません。
取り上げてもらえるのは一握り
プレスリリースは無料で自社セミナーやイベントを紹介できるうえに、自社でお金をかけて出稿する広告よりも、より大きい影響力が期待できます。
しかし、メディアのもとには毎日たくさんのプレスリリースが届くため、ほとんどは読んですらもらえずゴミ箱行き。記事にしてもらえるのは、ほんの一握りです。
ですから、メディアの目にとまるプレスリリースを書くことが重要なのです。
プレスリリースの文章構成と注意点
プレスリリースは一般的にはA4サイズ1枚、多くても3枚以内に収まるように作成します。
さっそく実際の文章構成と解説を見ていきましょう。
1:タイトル
メディア担当者が最初に見るのはタイトルです。タイトルでニュースにする価値があるかを判断します。
パッと見て何に関する情報なのかがわかる必要があり、「取材してみよう」と興味を持ってもらえなければ、先を読み進めてもらうことはできません。
ただし、広告のように煽るタイトルは不適切。字体や色を変えたり「!」や「?」を使うのも避けましょう。
あくまでも事実ベースで、何が行われるのかを30〜50字程度を目安に書きます。
見込み客(消費者)に訴えるものではなくメディア関係者を相手に発信するということを意識しましょう。
時間をかけて何パターンも考えてみましょう。
- 講師やゲストが著名人の場合はタイトルに名前を入れる
- 「激安!」「大人気!」という広告的な表現はせずに具体的な数字を入れる
- 自社名は入れない(認知度が高い会社の場合は例外)
タイトル例文
「小学生対象 地元企業20社が参加の職業体験イベントを開催します」
これくらいシンプルで良いのです。
2:サブタイトル
タイトルは事実ベースだったことに対し、キャッチフレーズ的な要素を入れます。タイトルをより魅力的にする一文を入れましょう。
例えば「初開催」や「夏休み限定」といった新規性や希少性、「◯◯が解消できる」などこのセミナーもしくはイベントに参加すると、どんなことが得られるのかを書きましょう。
サブタイトル例文
〜夏休みにリアルな社会体験を通してお金の大切さを学べます〜
3:画像
画像はパッと見ただけでたくさんの情報を伝えることができるツールです。
タイトル・サブタイトル・画像の3要素を見れば大体の概要が理解できるような画像を用意しましょう。
ユニークだったりインパクトがある画像が好まれます。
記者に、これは視聴者(または読者)が喜びそうだとか、取材へ行けば面白い写真が撮れそうだと感じさせることも重要です。
ネットニュースや新聞で採用されている写真を見て、どんな写真が採用されているか研究すると良いでしょう。
- 視認性が良い
- 臨場感がある・インパクトがある
- 見た人にストーリーが伝わる
4:本文
最初の一文で「誰が・いつ・どこで・何をします」と結論を端的に書きます。
その後、1行空けて5W1Hについて詳細を「です・ます」調で、漏れがないように書いていきましょう。
一般の方が読んでもわかるように、専門用語の使用は避けてください。あくまでもニュースとして伝えることが大事ですので、自画自賛記事になっていないか客観的な視点で確認してみることが大切です。
- いつ(開催日時)・どこで(会場名)
- だれが(主催者)・何を(セミナー・イベント名)、いくらで(料金)
- なぜ(社会的背景や時事性)・どのように(セミナーやイベント主旨)
5:問い合せ先
メディア関係者は、プレスリリースだけを元に記事を書いたりニュースで報道することはありません。必ずリリースの発信者へ取材依頼の連絡をしてきます。
ですから、必ずメディア取材に対応できる担当者の名前と連絡先を記載してください。
電話番号は必ず記載しましょう。電話対応が可能な時間帯の表記もあると良いです。
- 会社名
- 担当者名
- 電話番号
- メールアドレス
メディアが取材したくなるプレスリリースを書こう
プレスリリースの構成と注意点を解説してきました。
プレスリリースは広告ではないので、チラシのような作成の方法ではすぐにゴミ箱行きになります。
イベントへ来てください!大人気のセミナーです!という宣伝広告ではなく、このセミナーが社会的にどんな効果をもたらすのか、ニュースとして報道してもらえる価値をアプローチしましょう。