セミナーを運営するにあたっては、さまざまな会社と取引する機会があります。
イベント会社や広告代理店、会場や印刷会社、あるいはライターや講師も、取引先として考えられます。
多くの会社と取引がともなう中で、
✅ 値下げ交渉がうまく行かない
✅ 値下げを引き出して、可能な限り費用はおさえたい
と、考える人も多いです。
メールによる値下げ交渉はデリケートなシーンであり、難易度も高いもの。
本記事ではセミナー運営にまつわる、メールでの値下げ交渉について解説します。
すぐに使える例文付きなので、難易度の高さやある種の気まずさなどを抱えている人に役立つ内容になっています。
目次
セミナー運営、メールでの値下げ交渉を成功させるためには?
まずは、メールでの値下げ交渉を成功させる方法について考えてみましょう。
デリケートな場面なので、立場をよく考えて、慎重に対応する必要があります。
あくまでも「お願いしている立場」であることを忘れない
もっとも重要なのは、あくまでも「値引きをお願いしている立場でいる」ことです。
自分たちが顧客だからといって、横柄な態度を取ってはいけません。
もし、立場を忘れたような文面メールでやりとりしているなら、まず相手にはしてもらえないはずです。
こちらにも事情があるように、先方にも「その金額を提示した事情」があります。
要は先方の事情を踏まえながらも、値引きしてもらう立場にあるわけなので、下手に出るのは当然のマナーです。
あくまでも「値引きをお願いしている」という姿勢を、忘れないようにしましょう。
どの程度、値引きが必要なのか明示する
いくら値引きして欲しいのか、きちんと伝えることも重要です。
自ら値引き額を伝えることで、先方も検討しやすくなります。
相手方に悪印象を与えることも、多くの場合避けられるでしょう。また、相場や他社価格などを提示して、「このあたりまで落とせないか?」というような交渉へ持ち込むのも有効です。
ただし、あまりにも相場から外れた値引きを提示すると、そもそも信頼関係自体が崩壊しています。あくまでも適正かつフェアな値引きを求めるようにしましょう。
なぜ値引きが必要なのか、説明する
また、なぜ値引きが必要なのか、はっきりと説明することも重要です。
なぜなら、その説明がなければ値引きの交渉は受け入れられづらいからです。
たとえば、「予算がオーバーしている」「他社と比較して高額である」といった理由なら、先方からしても値引きを検討する価値があります。
一方で、「値引きしてくれ」とだけ書かれているメールを届けても、まともに取り合われないのは想像がつくはずです。
【コピペ可】セミナー運営における値下げ交渉のメール例文
すぐに使える値下げ交渉メールの例文をご紹介します。
株式会社◯◯◯◯
□□ □□様いつもお世話になっております。
【社名】の【個人名】です。
先日は【サービス名】につきお見積書をお送りいただき、誠にありがとうございます。
検討いたしました結果、貴社の見積額は、弊社の予算と若干の開きがございます。
弊社としましては、ぜひ貴社にご依頼したいと考えておりますので、見積額について再検討いただけませんでしょうか。
たいへん恐縮ながら、見積額から5%ほど値引きいただけると幸いです。
お忙しいところお手数をおかけしますが、何卒、ご検討のほどよろしくお願いいたします。【社名】【個人名】
セミナー運営に関わるさまざまなシーンでの値下げ交渉
セミナー運営では、値下げ交渉が必要となりうる場面は多々あります。
先方との今後を考えるなら、できるだけ値下げ交渉はしたくないところ。とはいえ、「予算に合わない」「相場より高額な提示を受けている」といったケースもあるでしょう。
下記では、場面ごとの値下げ交渉について個別に解説します。
講師
外部から講師を招へいするなら、講師料について値下げ交渉が必要となるかもしれません。中には、何十万円という講師料を設定している講師も存在します。
講師のキャリアや実力によって、値下げ交渉の進め方も変化します。高名な講師に値下げ交渉をするのは、なかなか難しい部分があります。
この場合は、相当に下手へ出て、誠意を持って値下げをお願いするしかありません。
一方で、講師としてのキャリアがない人もいます。むしろ「タダでもいいから、講師として呼ばれた実績を作りたい」と考えているケースもあります。もしそのような場合は、礼儀は保ちつつも、やや強気な姿勢を示しても値下げ交渉が成功する確率が高いです。
イベント会社
イベント会社との交渉が必要なケースがあります。イベント会社は、交渉の余地が多々あります。
イベント会社は、できれば多くの仕事を受けたいと考えています。その部分を鑑みれば、「仕事は欲しいから値引きにも対応しよう」と考えてもおかしくありません。
また、イベント会社が提示してきた見積もりの中に、「本来は必要ない設備やサービスの費用」が盛り込まれているケースも。
見積もりを鵜呑みにせず、「一部はサービスから除外してもよいので、値引きして欲しい」と伝えるのも良い方法です。
会場の利用料
セミナーを実施するなら、確実に会場の利用料が必要です。しかし、会場の利用料には、あまり交渉の余地がありません。
会場側は、一般に「使ってもらわなくても経営に困らない」という部分があります。よって値引き交渉を持ちかけても、対応してもらえないケースが大半です。
予算が足りないのであれば、基本的には会場の利用料以外で値引き交渉をするべきです。より安価で借りられる公共の施設などを探すのも手です。
広告
より多くの見込み客にリーチするためには、広告費も必要です。
セミナーの広告を打ち出すには、広告代理店で広告を出稿する必要があります。また、WEB上にリスティング広告を掲載するケースも考えられます。
予算別にどのような広告を検討できるのかは、”予算別セミナー集客方法”をご覧ください。
広告費で無駄を出したくない、納得いく予算で運用したい、という方は成果報酬型の広告を利用しましょう。
その他外注
そのほかにも、何かしら外注が必要なケースもあります。
参加者への景品購入費や、機材レンタル費などがかかるケースです。どうしても予算に合わないなら、交渉してみる価値はあります。
一方で、「安くなる可能性があるから」といって、無軌道に値下げ交渉をかけるのはおすすめできません。
例えば、チラシのデザインであればネット上で無料で作成できるテンプレートを使ったり、印刷であっても業者に依頼するよりもネット印刷がダントツに安く済ませることができます。まずは予算内に収まる手段がないかを探すことも重要なのです。
値下げ交渉をすることで印象が悪くなり、今後の取引で悪影響を及ぼす可能性も否定できません。やはり値引き交渉をはさまず、スムーズに取引するのが理想的です。
本当に値引き交渉が必要か否か、きちんと見極めてから交渉へ入りましょう。
先方との信頼関係を最優先する
セミナーを開催するにあたっては、さまざまな名目の費用がかかります。合計額は、決して小さなものではないでしょう。少しでも収益性を高めるには、値引き交渉をしてみることもセミナーで成果を出す戦略のひとつです。