セミナーで集客するにあたって、セミナー参加費はたいへん重要です。
適切に単価設定すれば、より多くの参加者が獲得でき、セミナーは成功へと近づきます。
しかし単価設定を誤れば、大きな損失を出すことになります。
✅ セミナー参加費はいくらくらいが人が集まりやすいのだろう
このようにお悩みの方へ
本記事ではセミナーにおける受講料の設定方法について、詳しく解説します。
目次
セミナー参加費の設定について
セミナーの受講料金の設定においては、以下のような方法、要素について注目しましょう。
コストから逆算する
普遍的な経済の原理に従い、「コストから逆算する」のが基本線となります。
たとえば参加者一人あたり、1,000円のコストがかかるとしましょう。
そして必要な粗利が出るように、単価を定めるというわけです。
競合と比較したうえで決める
他社と著しい競合状態にある場合もあるでしょう。
だとすると、競合との比較は欠かせません。自社の明確な競合が居ない、もしくはわからないという方はセミナー集客ポータルサイトで類似セミナーの価格帯を調べてみると良いでしょう。
とはいえ、あまり競合を意識しすぎると、先の見えない価格競争に巻き込まれるかもしれません。
そもそも競合しない、あるいは競合相手より単価が高くても、それ以上のプライスを提供するという形が理想です。
提供価値から考える
セミナーが提供できる価値に沿って、単価を設定するという方法です。
セミナーで提供できる価値が高ければ、単価も高めればよいというわけです。
価値について、最もわかりやすいのは『資格』です。セミナーを受講すれば仕事や今後のキャリアで活用できる資格が取得できるセミナーは、受講者にとって価値が高いです。
「参加者はいくらなら納得するか?」という命題については、よく考える必要があります。
緻密なマーケティングなどを用いて、参加者と開催者においてwin-winとなる地点を見つけなければいけません。
セミナー参加費の相場
セミナー集客ポータルサイトセミナー情報ドットコムには、BtoB、BtoCのあらゆるカテゴリーのセミナーが掲載されていますが、サイト全体からセミナー参加費の相場を見ていきましょう。
セミナー参加費の価格設定は、
・3,000円
・5,000円
・8,000円
・それ以上
大きく分けると以上の料金設定となっていました。
また、有料セミナーの中で1番申し込みが多い料金帯を調べると、1番人気は参加費が3,000円に設定されたセミナーでした。(2020年7月時点)
セミナー参加費で悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。ただし、同じカテゴリーのセミナーでも、そのセミナーのテーマ・戦略ごとに料金設定はさまざまです。
例えば、見込み客との最初の接点を持つことが目的のセミナーは「体験」という形式のため、安価で設定されています。逆に資格を取得できるセミナーや専門性の高いセミナーであれば、十数万円する価格設定となります。
ここでお伝えしたのは、これらの戦略を考慮せず、あくまでも料金だけで見たときの”相場”となります。
こちらもチェック!⇒BtoB・法人向けセミナーに特化した”結果が出る集客方法”は?
無料セミナーをする場合に注意すること
中にはバックエンドにのみキャッシュポイントを設定し、セミナーは無料とするケースもあります。
実際に「気軽に参加できる」という理由から、無料セミナーには根強い人気があります。
✅ 参加者が集まりやすいセミナー参加費は?
という質問への答えは、ずばり『無料』のセミナーということです。
しかし、無料セミナーを開催する場合は、さまざまな注意点があります。
キャッシュポイントへ到達が難しい
まず、無料セミナーからはキャッシュポイントへ到達させるのが難しくなるという点です。
無料セミナーに参加する層は、セミナーで扱われているテーマには「まだ」お金を投じるべきではないと考えています。
セミナーにお金を投じないのであれば、バックエンドには手が出ないと考えられるわけです。
バックエンドの価格を低減する、あるいはバックエンドへ到達しやすくするといった施策が必要になります。
例えばマネーセミナーであれば、セミナー後に無料の個別相談をセットにして、参加者が自分ごととして興味を示すような流れをつくります。
態度変容を起こしづらい
次に、「態度変容を起こしづらい」という側面もあります。
無料セミナーの参加者の中には「興味本位で来た」「会社に言われたから渋々受講する」という参加者もいるでしょう。
こういった参加者に態度変容を起こさせるのは、容易ではありません。
態度変容が起こるよう、セミナーのコンテンツは十分にブラッシュアップしなければいけません。
ドタキャンがある
無料セミナーの場合は、無断欠席に悩まされる可能性もあります。
無断欠席が重なれば、そもそもセミナーの開催自体、危ぶまれるでしょう。
無断欠席が発生しないようにするには、参加申込みの時点からセミナー開催日までの間に、メールなどでしっかりコミュニケーションをとることが有効です。
ある程度の人間関係ができていれば、参加者側にも責任感が生まれるため、当日の無断キャンセルなどは軽減することができます。
あとは、魅力的な参加特典を用意しておくことも効果的ですね。
無料セミナーは、気軽に参加しやすいという性質から、以上の注意点があります。しかし、しっかり対策をすれば、無料セミナーは有効な手段です。
今すぐに売上につながらないとしても、将来のお客様との出会いが期待できるからです。
参加者にはアンケートを記入してもらい、ナーチャリングしていきましょう。
セミナーの参加料金を高めるには?
できればセミナー参加費は、できるだけ高めておきたいところです。
セミナー参加費を高める方法としては、以下のような方法が考えられます。
- ブランディングする
- 特別なベネフィットを提供する
- 抽選でのプレゼントを用意する
- 付加価値を与える
- 数時間ではなく、1日単位で開催する
- ゲストを招へいする
- セミナーの動画や資料を贈呈する(※1)
- 特典を用意する(※1)
「セミナー参加料金が高いセミナーは、満足度も高くなる」という現象が存在します。
セミナー参加費の設定価格が高ければ高いほど、参加者の質も向上するからです。
サンクコストバイアスがはたらき、セミナーにも熱心な姿勢で向き合うようになります。したがって参加者も多くのことを学ぶことになり、満足度も高まるというわけです。
とはいえ、あまりにも高価だと、そもそも参加者が集まらないという現象を誘発します。まずはやはり競合の価格設定を調査して決めましょう。
※1.これらは参加者に対するプレゼントでありつつも、バックエンドへの誘導商材である。
セミナー参加費だけがすべてではない
ただし、セミナーの参加料金だけを気にしていれば良い、というわけでもありません。多くの場合、セミナーはフロントエンドです。そしてその先にはバックエンドがあり、最終的なゴールはそれの購買であるはずです。
つまりセミナー参加費で利益を出すことばかり追いかけるというのは、最終的なゴールからの逸脱を意味します。
正しくセミナー参加費を見るのであれば、「バックエンドを効率的に購買してもらえるか」という観点が必要です。
たとえばセミナー開催で赤字でも、バックエンドで回収できているなら、ひとつの形として数えられるでしょう。反対に集客段階で黒字だったとしても、バックエンドが購買されないのであれば、そのセミナー料金設定には問題があると言えるわけです。
セミナー参加費だけで利益を追求することは、合理的ではありません。最終的なゴールから、逸脱しないようにしましょう。
⇒セミナー運営に関わる取引先へ値下げ交渉したい時のメールの書き方は?【例文あり】
セミナーの価値を高めていこう
セミナーにおいては、当然ながらセミナー参加費が重要なファクターとなります。そして、セミナー参加費は複雑な存在でもあります。
そして競合と価格競争をしなくても良いよう、独自性を出して価値を高めていく取り組みをしていきましょう。
たとえばブランド力がつくように、オウンドメディアの運営をしたり、講師やセミナー担当者が独自のSNSアカウントを開設してファンづくりをおこなっていくことが重要です。